——竹細工のどんなところが魅力だと思いますか。
長く使えば使うほど味が出てくるんですよ。今はいろんなモノが8~9割は外国産と思いますけど、そんな中、山から切ってきて材料から何から全部手作業で…。 ただ、そうした魅力をわかってくださっている全国のお客様たちからせっかく注文がたくさんあっても、なかなかこなせないから、注文はずっとあってるけどずっとお客様に待っててもらってる状態ではあります。
——竹細工職人の仕事を受け継ぐならどんな人が向いていると思いますか。
変わった人の方がいいと思います。職人はだいたい不器用な人がいい。器用な人は長くは続かない、今まで見てきて。不器用な人の方が、うまくいかないから、真剣にやってくれて、長く続くんですよ。
——意外です。不器用な人の方が職人に向いているのですね。桑原さん自身は、若い頃から手先が器用だと褒められたりしていましたか。
全然!!!逆に、私自身、不器用です。
——桑原さんは人生のかなりの時間を竹細工に費しておられると思いますが、もしも人間が生まれ変わるということがあるとして、生まれ変わってもまた、竹細工職人になりたいですか。
いや、全然なりたくない。仕方なしが始まりなんで。 うちは代々これしてるから。3代目ですから。もちろん遊んどって(遊んでて)暮らせるならそれが一番いいですけど、そういうわけにはいかないですからね。
——そうですか。でも、全国から注文が来てて、こんな人気で羨ましいですけどね。
いや、でも、甘いもんじゃないですよ。趣味でかごとか作るっていうのはいいだろうけど、それで生活せなんってのは大変ですよ。
——そうですよね、大変ですよね…。現実的な回答をしていただきありがとうございます。
それでもやっぱり、1回ここのモノを買って使った人が、他のところのものを買って「やっぱり違う」って言って、ここのをまた買いに来られると、それがすごく嬉しくて、やりがいになりますけどね。
帰り際、これを見てくださいと桑原さんがいくつかのものを見せてくれた。

1つは壁に貼ってあった「週刊文春」の表紙の絵だ。
そこには、桑原竹細工店に売られている、お相撲さんが相撲を取っている商品と全く同じものが絵になって描かれていたが、なんと和田誠さんが4~5年前に書いたものらしい。さすが全国から注文が来る人気の伝統工芸!!!
相撲のこれはね(相撲のこの作品は)、昔この辺で相撲が盛んにあってて、あんまり強かったから××されたりした人もいて、それを偲んで作っています。
——なんて酷い!!!驚いたけど、そんな深い意味があったんですね。
おきんじょ人形も人気ですよ。
そう言って、竹細工店の名物である”おきんじょ人形”と一緒に写真に写ってくださった。


ココリ
学生時代からライティングをのお仕事を始め、雑誌・新聞・Web媒体などで執筆。朝礼雑誌「月刊朝礼」のライターとしても長く活躍。
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