フリーランスや個人事業主として活動を始めると、思いもよらない「おいしい話」が舞い込んでくることがあります。でも、ちょっと待ってください。その話、本当に大丈夫でしょうか？
近年、フリーランスや小規模事業者を狙った悪質なビジネス詐欺が急増しています。特に経験の浅い事業者や、売り上げに悩む個人事業主が標的にされやすい傾向にあるのです。本記事では、実際にあった被害事例をもとに、あなたの大切な事業を守るための具体的な対策をご紹介します。
なぜ今、ビジネス詐欺対策が重要なのか
「まさか自分が…」そう思っている人ほど要注意です。デジタル化が進み、オンラインでの取引が当たり前になった今、詐欺の手口はますます巧妙化しています。警察庁の統計によると、2023年度の事業者向け詐欺被害は前年比30%増。その多くが、創業3年未満の事業者やフリーランスが被害に遭っているのです。
特に注意が必要なのは、コロナ禍以降に増加した「助成金詐欺」です。「申請のサポートをします」と持ちかけられ、高額な手数料を請求される、あるいは個人情報を搾取されるケースが後を絶ちません。
契約時の基本的な心構え
成功事例に潜む罠
「うちと契約した人は、みんな売り上げ10倍になりました！」
こんな話を真に受けてはいけません。東京都内でウェブデザイン事業を営むAさん（34歳）は、SNSで知り合った企業から「毎月100万円の安定収入を約束する」という話を持ちかけられました。実績を示すスクリーンショットや、華やかな成功事例を見せられ、すっかり信用してしまったそうです。
結果はどうだったでしょうか。契約金として50万円を支払った後、約束された仕事は一向に回ってこず、連絡も取れなくなってしまいました。後で分かったことですが、示された「実績」は全て偽装されたものだったのです。
業態は違えど、地方でも同様に、様々な詐欺まがいの手口は少なからず存在しています。
過去の経験から、鵜呑みにしてはいけない誘い文句をご紹介します。
「あなたは起業に向いている」
「不労所得」
「頑張れば年商〇円」
具体的な確認ポイント
契約前に必ずチェックしたい項目をご紹介します。
会社の実在確認：登記簿謄本を取り寄せる（費用は1,000円程度でかかりますが、必ず確認しましょう）
過去の実績確認：紹介された実績企業に直接連絡を取り、事実確認を行う
契約条件の詳細：特に解約条項や返金条件は必ず文書で確認
支払い条件：一括払いを求められた場合は要注意
担当者の身分証明：社員証や名刺の確認、LinkedInなどのSNSプロフィールとの整合性チェック
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