―――たしかに最初って発信をしても、なかなか結果が出ないですよね。
そうなんですよね。でも目的を明確にして覚悟を決めた、という感じです!自分は本当に何がしたいのかとしっかりと向き合ったときに、やっぱり食の力で悩んでいる世の中のお母さんたちを幸せにするんだ!という強い気持ちが出てきました。
―――ご家族の協力もあったのでしょうか?
はい、家事における分担の割合を見直すなど、家族の協力が得られたことも大きいです!子どもとの時間を大切にしたいと思っているので、在宅で働けるスタイルを確立したいという思いもありました。そんな未来が実現できたら自分も幸せだと思い、夫にも相談したら応援すると言ってくれて、いま在宅で台所育児講座ができるのは、その協力のおかげです。
「台所育児」で見守る力が育ち、大人も子どもも幸せになる

―――いま力を入れている、台所育児講座ってどういうものですか?
まず台所育児というものは、料理や食に関する体験を通して、子どもと親が一緒に成長できる育児法のことです。たとえば食材を触ったり、大人が料理をしている様子を見せたり、一緒に作ってみたりなどが具体的にやることの一例ですが、何をさせるか以上に大切なのは「大人が見守れるかどうか」ということです。
―――「見守る大切さ」についてもう少し詳しく教えてください。
子どもは好奇心が旺盛なので、色々とチャレンジします。そのとき元々の私もそうでしたが、つい守りたい気持ちから「危ない!」って止めたくなるんですよね。でもそこでグッとこらえて見守ることで、子ども自身が問題を解決したり、新しい創造的な遊びに発展したりすることがあります。そのような経験を通して、大人自身も大きな気づきが得られ「こうあるべき」という価値観からも解放されます。その中で、大人の心の状態が整い、一緒に成長していけるのが台所育児の魅力です!
―――その瞬間に立ち会えることが、今の仕事の原動力なんですかね。
そうですね!私は家族みんなが主人公になれる家庭を増やしたいと思っています。今振り返ってみると、私自身もかつて我が子に対して、こうしてあげなきゃ、ああしてあげなきゃみたいに、考えすぎていたこともありました。でもそれだと子どもの人生に介入しすぎてしまいますよね。そうすると子どもは、お母さんの言う通りにしなきゃ!みたいになってしまうかもしれません。だからまずは親が自分の人生を楽しんで生きることが大切ですし、その姿を見た子どもも自然とそうなれますよね。そして、
―――最後に1つだけ教えてください、これからどんな未来を作っていきたいですか?
未来を想像した時に、まず自分の息子や娘が生きている社会が、幸せな人に囲まれていたらいいなと思うんです。日本を変えようとかはすぐには難しいかもしれませんが、まずは家族や関わりのある人たち、その周辺のみんなが幸せでいたらいいなと。そのためには私たちが今何をするかが大切だと思うので、自分のできることからそんな未来や社会を作っていきたいです。
―――水野さんのこれからの取り組みもとても楽しみです。本日はありがとうございました!
今回のインタビューを通して、笑顔で楽しそうに話す水野さんの姿が印象的でした。
水野さんの取り組みが広まることで、親子の食に関する悩みが軽減されるだけではなく、大人も子どもも自分の人生を楽しめるようになり、幸せな社会が広がることになるのでは……という期待感が膨らみました。
もし水野さんが力を入れている台所育児講座が気になる、受けてみたいという方は、講座の情報も受け取ることができる水野さんのインスタグラムを一度覗いてみてくださいね。
山口 健太
「にっぽん全国”シゴトのある風景”関東エリア担当ライター。「世の中に足りていないものをつくる」をモットーに書くことを中心とした創作活動をしている。取材記事やブックライティングなどでも力を発揮。WEBライターとしては企画出しからできるメディアでのみ活動。
2








































































