あなたは「好かれたい人」?「嫌われたくない人」?|性質の違いと人生への影響

職場での人間関係と評価

「好かれたい人」は職場でも存在感を示そうとする。自分のアイデアや成果をアピールし、上司や同僚からの良い評価を積極的に求める。昇進やキャリアアップの機会も積極的に追求する傾向がある。

「嫌われたくない人」は職場では「無難に」振る舞うことを重視する。自分の成果をアピールするよりも、ミスをしないことや批判されないことに注力する。その結果、実力があっても評価されにくく、昇進のチャンスを逃すことも少なくない。

長期的な人生への影響

あなたは「好かれたい人」?「嫌われたくない人」?|性質の違いと人生への影響

メンタルヘルスへの影響

興味深いことに、どちらのタイプもメンタルヘルスにおいて独自の悩みを抱えている。

「好かれたい人」は常に他者からの良い評価を求めるため、承認欲求が強く、それが満たされないと自己価値感が揺らぎやすい。また、多くの場面で自分をアピールし続けるため、長期的には疲弊することもある。

「嫌われたくない人」は常に批判や拒絶を恐れて生きているため、慢性的な不安や緊張状態に陥りやすい。また、本来の自分を抑制し続けることによるストレスも蓄積しやすい。

2018年の心理学研究では、「回避志向」が強い人ほど、うつ病や社会不安障害のリスクが高まることが指摘されている。一方、「獲得志向」が強い人は、燃え尽き症候群や承認依存のリスクが高いという結果も出ている。

人生満足度と後悔

人生の終盤に差し掛かったとき、「好かれたい人」と「嫌われたくない人」では抱く後悔の質が異なるという研究結果もある。

「好かれたい人」は「もっと慎重に行動すれば良かった」「もう少し周囲に配慮すれば良かった」といった後悔を抱きやすい。

一方、「嫌われたくない人」は「もっと自分の気持ちを表現すれば良かった」「挑戦しなかったことを後悔している」といった感情を抱くことが多い。




ホスピスケアの現場で終末期患者の後悔を研究したブロニー・ウェアによれば、人生の終わりに最も多く聞かれる後悔の一つが「自分らしく生きる勇気を持てなかったこと」だという。これは特に「嫌われたくない人」が直面しやすい後悔の形だと言えるだろう。

バランスの取れた人間関係を構築するために

ここまで「好かれたい人」と「嫌われたくない人」の違いを対比的に描いてきたが、実際のところ、多くの人はこの2つの要素を程度の差こそあれ併せ持っている。大切なのは、両方のアプローチのバランスを取ることである。

客観的に自分を見つめる

まずは自分がどちらの傾向が強いかを客観的に認識することが重要である。日常の行動パターンや意思決定の際の心理状態を振り返ってみよう。「私は常に周囲から良い評価を得ようとしているだろうか?」「それとも批判を避けることばかり考えているだろうか?」

適度なリスクテイキング

「嫌われたくない人」は、小さなリスクから段階的に挑戦していくことで、恐怖を克服していくことができる。例えば、親しい友人の前で普段言えない本音を少しずつ話してみるなど、安全な環境から始めるとよい。

一方、「好かれたい人」は、全ての場面で評価を求める必要はないことを認識し、時には「嫌われるリスク」を受け入れる勇気を持つことも大切だ。

自分の価値は人からの評価だけでは決まらない




「好かれたい人」も「嫌われたくない人」も、根底には「人からの評価が自分の価値を決める」という思い込みがある。

しかし、真の自己価値感は内側から湧き出るものであり、自分の信念や価値観に従って生きること、自分に正直であることから生まれる。他者からどう思われるかよりも、自分自身がどう生きたいかを優先する視点を持つことが、これから築かれる幸福感につながるのである。

まとめ|「好かれる」でも「嫌われない」でもなく、「自分らしく」

「好かれたい人」と「嫌われたくない人」、どちらが良いというわけではない。どちらのアプローチにも長所と短所があり、状況によって有効な戦略は変わってくる。

しかし、人生の満足度を考えるなら、「好かれること」や「嫌われないこと」だけを追求するのではなく、「自分らしく生きること」にフォーカスするのが最も健全だ。そのためにはまず、自分はどうあるべきなのか?どう生きたいのか?人に対してどう接していくのがベターか?という点について自問する必要がある。そして今回の標題に関して言えば、自分が知り得るその価値観や信念に従って行動し、時には「好かれたい」という欲求に従い、時には「嫌われるリスク」を受け入れる柔軟性を持つことが大切である。

結局のところ、人生は人からの評価のためにあるのではなく、自分自身の満足のためにある。「好かれるため」でも「嫌われないため」でもなく、「自分のため」に生きる選択をしてみてはどうだろうか。そこから生まれる人間関係は、より本物で、より深く、より満足のいくものになるはずだ。

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