「2つ目は、日本のフィットネス産業に変革を起こしたいという想いです。実は日本のフィットネス市場って、まだまだ規模が小さくて成長の余地が大きいんです。」
――そうなんですか!日本と欧米ではそんなに違いがあるんですね。
「はい。例えば欧米では、運動施設に通う人が多くて、フィットネス市場が非常に大きいんです。日本でもそのレベルにまで市場を広げていきたいと考えています。そのためには、飲食やメディアなど他業界と連携して、健康産業全体への関心を高める必要があると思っています。」
――確かに、他業界との連携で広がりそうですね。そしてキャスティング事業についても教えていただけますか?
「もちろんです。この事業には、フィットネスモデルを日本で広めたいという想いがあります。欧米では『フィットネスモデル』という職業が確立されていて、スポーツブランドの広告などに登場するのが一般的なんです。でも日本ではまだその認知度が低いんですよね。
――確かに、日本ではあまり馴染みがないですよね。
「はい。だからこそ、その文化を日本にも根付かせたいと考えています。キャスティング事業を通じてフィットネスモデルが活躍できる場を作り、日本の健康産業をさらに盛り上げていきたいんです。」
リサーチとメモの力が生む成長の秘訣

――福岡市天神にエリア最大級のパーソナルトレーニングスタジオを開業され、ここまで事業を成長させた要因はどのような点にあるとお考えですか?
「そうですね、一番の要因は『リサーチ』と『メモを取る習慣』だと思っています。」
――メモを取る習慣ですか?
「はい。独立した当初から、気づいたことやアイデアがあればすぐにメモを取るようにしてきました。特に、経営者目線で感じたことや課題、ヒントなどを記録しておいて、後から振り返り、フィードバックするようにしているんです。これを繰り返すことで、常に改善点を見つけて対応できる体制が整ってきたと思いますね。」
――なるほど。そうした地道な習慣が大きな成果を生んでいるんですね。
「そうかもしれません。それに、僕はリサーチが趣味なんですよ。」
――リサーチが趣味なんですね!それはどういう形で仕事に活きているんですか?
「仕事だけじゃなくて、日常生活で疑問に思ったことも徹底的に調べる癖があるんです。その調べた情報もメモに残しておくようにしています。これが結果的に、経営や事業運営に役立っているんじゃないかなと。新しい情報を常にキャッチして、先を読んで動くことで、より良い選択ができるようになったのだと思います。」
――リサーチ力とメモの活用力が、今の成長を支えているんですね。ありがとうございます!
誰もが幸せになるビジネスを目指して

――経営者として、日々の仕事で大切にされている信念やモットーがあれば教えてください。
「そうですね、僕が大切にしているのは『全方位で満足度が高いビジネスを目指す』ということです。」
――全方位で満足度が高い、というのはどういうことでしょうか?
「顧客満足度だけを追求するのではなく、関わる誰かが犠牲になるような仕組みを作らないということです。従業員や取引先、さらには社会全体にも配慮しながら、関わるすべての人が満足できる形を目指したいと思っています。」
――なるほど、それはとても素晴らしい考え方ですね!でも実現するのは難しそうに感じますが…。
「そうなんです。正直、理想論になってしまう部分もあるかもしれません。ただ、そういった持続可能な仕組みを作りたいという想いを常に持ちながら仕事に向き合うことが大切だと思っています。最終的には『誰もが幸せになれるビジネス』を目指したいですね。」

小さな楽しみでリフレッシュする自己管理術
――経営とプライベートのバランスを取るために、どのように自己管理をされていますか?
「そうですね、正直なところ、僕はあまり仕事のオンオフをはっきり区別していないんです。その方が自分には合っていると感じています。」
――オンオフを区別しないんですね。それが性に合っているというのも素敵ですね。
「そうなんです。ただ、他の方にはしっかり休みを確保することをおすすめしています。例えば、スケジュール帳に『休みの日』をしっかり記入するだけでも、計画的にリフレッシュするきっかけになりますよね。」
――確かに、スケジュールに組み込むことで意識的に休むことができそうです。
「そうですよね。ぼくも時々リフレッシュを意識していて、カフェに行ったり、次の休日にはお菓子作りを楽しむ予定です。こうした小さな楽しみを取り入れることで、気分転換にもなりますし、また頑張ろうという気持ちになれるんです。」
目的を描き、小さな前進を積み重ねる大切さ

――起業を目指される方へ、何かアドバイスをお願いします。
「そうですね、大切にしてほしいことは3つあります。
1 『目的』と『手段』を明確に分けて、その先のビジョンまで描くこと。
2 自分と異なる視点や価値観を持つ人たちと関わり、視野を広げ、視座を高め、より高い視点から物事を捉える
3 一日の終わりには『出来たこと』に目を向け、小さな進歩を積み重ねること。
特に『出来たこと』を記録しておくと、迷ったときに自分を励ます力になります。一日一日を大切にしながら、挑戦を楽しんでほしいですね。」

――素晴らしいアドバイス、ありがとうございました!
今回は対面でのインタビューでしたが、桂さんは経営者としての器の大きさを強く感じさせる方でした。桂さんが語る言葉の端々から伝わるのは、『このビジネスを通して、自分だけが幸せになっても意味がない』という信念。そして、その根底には、誰かのために尽くしたいという揺るぎない想いがありました。
桂さんは本当に周囲の人々、そしてこれからの日本全体を見据えて行動されている方です。その熱い情熱は言葉だけでなく、全身から伝わってきて、私自身も強く心を動かされました。『こんな経営者やリーダーがもっと増えたら、日本はきっとさらに良い国になる。』そんな未来への希望を抱きながら、桂さんのお話に耳を傾けていました。このインタビューを通して、誰かのために尽くすことの尊さ、そしてその信念を貫く強さを改めて教えられた気がします。

すずかん
福岡県福岡市出身。フリーライター兼シナリオライターとして活動中。趣味はカフェ巡りやハンドメイド、動画編集。地元・福岡をこよなく愛し、福岡で働く魅力や多様な働き方を発信していきたいと考えています!
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