―――影響を受けた方には、どのような方がいらっしゃいますか?
色々な人に影響を受けていますね。起業家の先輩とか。元々ヤマハでも新規事業をやりたいと手を挙げて色々動いたりしていたので、その時に出会った浜松で事業をされている方からも影響を受けています。「グロービス」でも実際に会社を上場までさせている方とお話して、自分も仲間に入りたいなと思っていました。
あと、伝記を読むのが好きです。イーロン・マスクやスティーブ・ジョブズ、アインシュタインも面白かったですね。あとは日本経済新聞の「私の履歴書」という連載でソニーの盛田昭夫さんとホンダの本田宗一郎さんの回にはかなり影響受けました。
あとは、自営業をしていた両親の影響もあるかもしれません。両親が家で仕事をする姿を常に見てきたので、自分の独立願望はそこから来ていると思います。
―――ご両親はなんのお仕事をされていたんですか?
服を仕立てる仕事していました。ファッションショー用の服など、デザイナーが手掛けたデザインを最初に試作するような仕事です。
―――なかなか珍しい職業ですね。
珍しいと思います。面白かったですよ。東京から山梨に依頼が来るのですが、生地と型がダンボールで送られてきて、当時だとFAXのやり取りが中心だったので、細かな指示はFAX。出来上がった服は佐川急便で納品していましたね。
―――ご両親の姿を見ていて、子供の頃に何になりたかったのですか?
正直なところ、自営業の両親が大変そうすぎて、収入も安定しないし自分は安定したサラリーマンになるんだと思っていました。特にユニクロが伸び出した頃に、服が全部中国製になり、その煽りを受けて取引先もバタバタ潰れていき、かなり苦しい時期がありました。高卒で働かなきゃいけない可能性もありました。大学に行かせる余裕はないと。奨学金をもらって大学には行けましたが、不安定な仕事は嫌だと思って、会社に入りましたけど、新規事業を始めたり、自分のアイディアを実現できる何かを運営したいと思って、結局独立しました。血は争えませんね。
―――では、今が一番楽しいですか?
そうですね。楽しいです。色々な人から「この後やばいよ、この後しんどい時がいっぱい来るよ」って言われているのでそこはちょっと怖いですけど。
―――会社の今後の目標はなんですか?
会社の中にある個人のアイディアを一旦外に出して、混ぜて、それを育てて、また会社に返していく。そんな循環を生みたいですね。3年後の10億円の売上を目指して、まずは資金調達とプロダクトの開発・リリースを行います。

―――これから転職や独立、起業を始めたいと考えている方にメッセージをお願いします。
動くなら早い方がいいとは思いますが、とは言え何歳になっても大丈夫だと思っています。自分の心をめちゃめちゃ支えてくれているのが、スズキの鈴木修さんの考え方です。鈴木さんは、自分の年齢に0.7を掛けた年齢の若さだと言うつもりで、色々な意思決定をしているそうなんです。70歳の時、70×0.7で49歳のつもりで決定をしていると。ゼロからのインド進出を、70歳になってから意思決定するのはすごいなと思って、僕は今40歳なので、0.7掛けて28歳だと思って意思決定しています。だから会社辞めてここからやるぞ!というのも全然遅くはないし、その考え方を大事にしています。
―――ありがとうございました!
今回はリモートでのインタビューでしたが、画面越しからも奈良さんの成し遂げたいことへの情熱がひしひしと伝わってきました。年齢×0.7すれば何か始めるのに遅いことはない、という非常に勇気が貰えるお話を聞くことができました。
2025年3月末、「ソコラボ株式会社」による個人のものづくりアイデアと企業の新規事業・CVC担当者とのマッチングイベントを開催予定だそうです。詳細が決まり次第、ソコラボWEBサイトにてお知らせいたします!とのこと。乞うご期待!
「ソコラボ」https://www.soco-lab.com/
フクザワマキコ
動物と美味しいものとお酒をこよなく愛すライター。編集プロダクション、某コーヒーチェーン店のストアマネージャーを経てフリーランスに。Yahooニュース記事をはじめ、地域ニュース、キャッチコピー、プレスリリース記事、コラムのライティング等、様々なフィールドで執筆活動を展開中。
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